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2025.06.11
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国際ロマンス詐欺は、甘い言葉や信頼関係を装いながら金銭を要求してくる手口が特徴的な詐欺の一種です。相手に対する恋愛感情のせいで、冷静な判断ができなくなり気づいたら詐欺に引っ掛かっていた、というケースも多いですが、過去の事例やパターンを知ることで、被害を未然に防ぐことができます。
この記事では、国際ロマンス詐欺とは何かを解説し、実際にあった事例や5つの典型的な手口、詐欺を見抜くためのチェックポイントについて詳しく紹介します。

そもそも国際ロマンス詐欺とはどのような詐欺なのでしょうか。定義や、狙われやすい人の特徴などを解説します。
国際ロマンス詐欺とは、SNSやマッチングアプリを通じて海外在住者を装い、恋愛感情を利用して金銭をだまし取る詐欺の一種です。詐欺師は交際や結婚をにおわせ匂わせながらメッセージを重ね、親近感と信頼を築きます。
やがて病気やトラブルを理由に「お金が必要」と訴え、送金を求めてきます。被害者が断りにくいよう、感情的なプレッシャーをかけるのも特徴です。
好意を寄せている相手からのお願いは断りづらいホ…
被害者の多くは中高年の女性で、孤独感や寂しさを抱えている方が特に狙われやすい傾向にあります。詐欺師はこうした寂しさを抱えた人を見つけては、言葉巧みに親近感を植え付け、さらには相手が自身に対して向けている恋愛感情さえも利用して、相手の警戒心を解きます。
そして、信頼関係ができた頃を見計らい、援助や手数料の名目で金銭を引き出します。金銭の要求をする際は周囲に相談しないよう促したり、秘密を強調する手口も典型的です。冷静な判断力を失わせ、また誰にも相談させないという孤立状態を作り出すことで、やすやすと詐欺に導いていきます。

詐欺師たちは、被害者を騙すために巧妙な手口を使い分けています。ここでは特に多く報告されている5つの代表的な詐欺手法を紹介し、それぞれの特徴を押さえていきます。
詐欺師は医師、弁護士、軍人など社会的信用の高い職業を名乗って被害者の信頼を得ようとします。各職業に対して持つある一定の安心感から、会ったことがない相手にもかかわらず信用してしまう人が多くいます。しかし、使用されているプロフィール写真の多くは、ネットから無断で取得した架空の画像であることがほとんどで、身分証も偽造されていることが多いです。肩書きに惑わされず、裏付けをしっかりとることが重要です。
SNSやインスタグラムを通したロマンス詐欺の場合、魅力的な投稿を活用して好印象を演出し、自然な流れで被害者に接近します。最初はお互いの投稿に対する軽いやりとりを交わしますが、徐々に恋愛的な表現が多くなったり、将来を語るようなメッセージを送るようになり、被害者と親密な関係を築いていこうとします。突然のメッセージや極端に丁寧すぎる日本語、不自然な話の展開には十分注意しましょう。
自分が感じた違和感は大事にするホ!
詐欺師は病気や事故、出国・入国のトラブル、荷物のトラブルなどを理由に、金銭の支援を求めてきます。“今すぐ必要”という言葉で緊迫感を煽り、被害者の冷静な判断力を奪います。振込先は第三者名義であることも多く、複数回にわたり手数料や滞在費、保険料などの名目で請求が続きます。被害者は善意から応じてしまいがちですが、相手の言葉を鵜呑みにせず、怪しいなと感じたら恥ずかしがらずに誰かに相談しましょう。
やり取りが数週間から数ヶ月にわたって続いた後、詐欺師は結婚や将来の同居、あるいは来日計画などをほのめかしながら、まとまった金額の送金を求めてきます。被害者は相手との関係性を深く信じ込んでいるため、何の疑いもなく大金を振り込んでしまうケースが多く見られます。
昨今の韓流・K-popブームに乗っかり、韓国人を名乗る詐欺師も近頃多く登場しています。整った顔立ちの写真をプロフィールに使用したり、韓国語を織り交ぜた甘いメッセージや過剰な愛情表現をすることが特徴です。
職業の時と同様に、国籍や見た目に惑わされず、実在する人物なのか?発言は本当に正しいのか?を常に疑うことが重要です。
疑い続けるのはつらいけど、自分を守るほうが重要だホ!

詐欺被害の実態を具体的に知ることは、被害を未然に防ぐことにもつながります。ここでは実際に報告された事例をもとに、詐欺の手口や被害の経緯を詳しく見ていきます。
ある50代女性はSNSで知り合った医師を名乗る男性と数ヶ月にわたってやり取りを続けるうちに、「医療機材を日本に送るために手数料が必要」などの名目で複数回にわたり金銭を要求され、最終的に数十万円を送金してしまいました。男性は実在しない架空の人物で、やり取りしていた内容も定型文のように使い回されたものでした。写真や職業、発言内容にも一貫性がなく、最終的に詐欺と判明しました。
40代女性が国際交流アプリで出会った弁護士を名乗る男性は、「海外で財産トラブルに巻き込まれた」と説明し、訴訟手数料や弁護活動費、渡航費など複数の名目で金銭を要求してきました。やり取りは丁寧かつ論理的で信頼感がありましたが、送金後に連絡が途絶え、詐欺と判明。プロフィール写真は他人のSNSから無断転用されており、話の整合性にも矛盾が多く見られました。
最近では、ロマンス詐欺の被害実態が漫画として描かれることも増えています。実話をもとに構成された作品では、詐欺師の手口や被害者の心理がリアルに再現され、警鐘を鳴らしています。SNSでの出会いから始まり、感情を揺さぶられて送金してしまうまでの流れが視覚的に理解でき、読者に強い警戒心を促します。エンタメで終わらせず、正しい知識として受け止めることが重要です。

国際ロマンス詐欺は巧妙な手口で信頼を得てから金銭をだまし取るため、見抜くには冷静さと知識が必要です。ここでは、詐欺を見抜くためのポイントや、被害を未然に防ぐための具体的な対策を紹介します。
詐欺かもしれないと感じたとき、次の5つのポイントを確認してみましょう。ひとつでも該当すれば要注意です。
✅プロフィールが完璧すぎる
肩書きや外見が理想的すぎる場合は要注意。写真は逆画像検索などで確認を。
✅恋愛感情を急に強調する
出会ってすぐに「愛してる」「運命」などの言葉を多用する相手には注意。
✅日本語が不自然
機械翻訳のような文体や不自然な敬語、同じ表現の繰り返しなどは警戒ポイント。
✅トラブル発生にかこつけた送金を要請してくる
「病気」「入国審査」「荷物トラブル」など、金銭を要求する理由が突然出てきたら要警戒。
✅周囲に秘密にしてと言われる
「誰にも言わないで」「2人だけの秘密」など、相談を封じようとするのは典型的な詐欺のサイン。
怪しいと思ったらすぐに周りの人に相談を!
詐欺師との会話には、共通する違和感や矛盾点が多く見られます。例えば、日常的な話題に対する反応が薄い、こちらの質問に対する返答が曖昧、あるいは質問をすり替えて愛情表現ばかり繰り返すといった傾向が見られます。また、メッセージの中に頻繁にお金や将来の話が出てくる場合も要注意です。内容の一貫性や具体性、現実味があるかを常に意識して会話を見返すようにしましょう。
詐欺かどうかを見極めるには、相手の本人確認をさりげなく促すことも有効です。例えば「最近の新聞記事を一緒に読もう」など、リアルタイムでの反応を求める質問を投げかけたり、ビデオ通話を提案したりするのも効果的です。ただし、詐欺師は都合の悪い話題を避けたり、ネット回線の不調などを理由に拒否することが多い点に注意が必要です。不自然な言い訳が続く場合は、疑いを強めてよいサインです。

詐欺かも?と思ったとき、すぐに行動できるかどうかが被害の拡大を防ぐカギになります。このセクションでは、被害に気づいた直後に取るべき対応や、信頼できる相談窓口を具体的に紹介します。冷静に対処するための知識を備えておきましょう。
被害に気づいたとき、迅速かつ冷静に対応することで被害を最小限に抑えられます。以下の表では、やるべき行動と相談先、初動のポイントをまとめました。
| カテゴリ | 内容 |
|---|---|
| 被害に気付いた直後にやるべきこと | ・送金の中止と証拠の保存 (振込履歴・メッセージ・画像など) ・SNSやアプリで通報しアカウントをブロック |
| 相談先と公的窓口 | ・警察庁「サイバー犯罪相談窓口」 ・消費生活センター(188) / 国民生活センター ・弁護士会 など |
| 初動対応のポイント | ・感情的にならず冷静に事実を整理 ・第三者に相談して客観的な判断を ・恥ずかしがらず、早期対応する |
国際ロマンス詐欺の被害に遭った際は、迅速かつ適切な対応が重要です。以下に、相談可能な窓口や支援団体を一覧表にまとめました。各機関の特徴や連絡先を参考に、早めの相談を心掛けましょう。
①警察【警察相談専用窓口】
連絡先: #9110(全国共通)
※緊急時は110番。詐欺被害の相談や被害届の提出が可能です。各都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口も利用できます。
②消費者相談【消費者ホットライン】
連絡先: 188(いやや)
※最寄りの消費生活センターに繋がり、消費者トラブルの相談ができます。
③法律相談【法テラス】
連絡先: 0570-07-8374
※法的トラブルに関する無料相談や弁護士の紹介を行っています。
④NPO法人【NPO CHARMS】
投資詐欺・前払金詐欺・国際ロマンス詐欺を含む主に海外からのSNS型詐欺に関する認識を高め、被害者へのサポートと支援を提供しています。
⑤弁護士会【日本弁護士連合会】
各地の弁護士会を通じて、詐欺被害に関する法律相談が可能です。
⑥在外公館【在外日本大使館・領事館】
海外での被害の場合、現地の日本大使館や領事館に相談することで、現地の警察や弁護士の紹介を受けることができます。
泣き寝入りしなくても大丈夫だホ!
国際ロマンス詐欺の被害に遭った際、「送ってしまったお金を取り戻せるのか?」という疑問を抱く方も多いでしょう。結論から言えば、状況によっては回収が可能なケースもありますが、そのためには早期の対応と証拠の確保、そして法律の専門家への相談が不可欠です。弁護士に相談する際は、以下のポイントを押さえておきましょう。
また、詐欺であると認定された場合、民事訴訟や刑事告訴を通じて返金請求が行える可能性があります。泣き寝入りせず、まずは無料相談などを活用して専門家の意見を得ましょう。

詐欺被害を防ぐためには、日頃から注意深く相手と向き合い、冷静な判断力を持つことが重要です。ここでは、被害を未然に防ぐための心構えと、安全な交流を続けるためのポイントを紹介します。
詐欺を防ぐためには、まず「自分は大丈夫」と思い込まないことが大切です。国際ロマンス詐欺は、誰にでも起こり得る現実的な脅威であり、冷静な視点と警戒心が何よりの防御策になります。突然の愛の言葉や緊急の金銭要請にはすぐに応じず、一度立ち止まって状況を見直しましょう。また、プロフィールやメッセージの不自然さ、相手の話に一貫性があるかなどをチェックする習慣を持つことも有効です。
インターネットでの出会いは、国や文化の違いを超えて人とつながれる魅力がありますが、それだけにリスクも存在します。安心して交流を続けるためには、相手の言動を冷静に観察し、常に客観的な判断を心がけることが大切です。恋愛感情が高まると視野が狭くなりがちですが、「信じたい気持ち」と「警戒すべきサイン」の両方に目を向けましょう。
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