1
2025.06.11
Contents

【 目次 】
Index
01
02
03
04
すべて表示閉じる
手軽に自宅の不用品を売買できるツールとして人気のフリマアプリですが、近ごろ「相手が商品を送ってくれない」「届いたものが偽物だったのに返品に応じてくれない」「中身が空っぽだった!」などのトラブルも多発しています。
しかし、こうした「フリマ詐欺」に遭った場合でも、冷静に対処すれば返金や被害の最小化が可能です。この記事では、フリマ詐欺に遭遇した際の具体的な対処法を3ステップで解説します。あわせて、警察・弁護士・消費者センターなどの相談窓口や、今後トラブルに巻き込まれないための予防策についても詳しく紹介します。

代金の支払い後に出品者と連絡が取れない、出品していた商品と別のものが届いた、などのトラブルを総称して「フリマ詐欺」と呼びますが、具体的にはどのような事例があるのでしょうか。事例を見ておくことで、フリマを利用する際の怪しい取引を避けることにもつながります。
フリマアプリでは、さまざまな手口の詐欺が発生しています。ここでは特に多いトラブル事例を紹介します。
フリマアプリでは、出品者が商品を発送しない、もしくは中身をすり替えて発送するといったトラブルが発生しています。代金を支払ったにもかかわらず商品が届かなかったり、商品が届いても写真や説明と実物が異なる場合は詐欺の可能性があるといえるでしょう。
万が一、発送時に誤って別の商品を送ってしまった可能性もあるので、商品ページと異なる商品が届い場合は、速やかに出品者へ連絡しましょう。
ブランド品や限定品を出品していると見せかけ、実際は偽物を発送するというケースもあります。写真では本物に見えても、手元に届いた商品が偽物だったという事例は少なくありません。悪意のある出品のため、出品者へ連絡をしても返品や返金に応じてもらえないことがあります。
出品者と連絡が取れなくなるケースも典型的な詐欺の事例です。何らかの事情があり連絡がとれなくなった可能性もありますが、多くの場合は運営会社が介入するまで、購入者は個人での対応を迫られることが多いです。
正しく取引が完了しない場合は詐欺を疑ってみるホ!
実は、フリマによる詐欺に巻き込まれる背景には、購入者側が見落としがちな行動や油断があります。もちろんほとんどの出品者が正しく取引を行っていますが、一部の出品者には悪意をもった人もいるため、フリマで商品を購入する際は注意が必要です。具体的に、どの点に気を配るべきなのか見ていきましょう。
多くのフリマアプリでは、出品者に対する評価・レビューを書き込むことができたり、過去の取引履歴を確認することができます。そのため、商品購入前にはぜひこの評価・履歴を見て、「迅速に発送してもらえる人なのか」「出品している通りの商品を発送してくれる人なのか」などをチェックしましょう。
購入者の評価や出品者の取引履歴を確認せずに取引を始めてしまうと、信頼性の低い相手とやり取りするリスクが高まります。安心して取引するためには、評価や取引履歴を確認するようにしましょう。
最近ではフリマアプリを通さずに、個人的にSNSやメールで連絡を取り合い、物品の売買を行う場合もあります。たとえ最初の連絡がフリマアプリを通したものであっても、詐欺行為が発覚したのが、アプリではなく、SNSやメールを通したやりとりの場だった場合、トラブルが発生してもフリマアプリの運営会社が対応してくれない場合もあるので要注意です。
商品代金の支払いの際、アプリを通さず、銀行振込やコード決済など外部の決済方法に誘導する手口も多く見られます。外部での決済に応じてしまうと、返金や補償の対象外となる可能性が高く、被害回復が困難になることがあります。

万が一フリマ詐欺の被害にあった場合でも、冷静に正しい手順を踏めば解決につながる可能性があります。具体的な手順を確認していきましょう。
メッセージの履歴や出品情報、配送記録などは証拠として有用です。それぞれ、具体的に以下のポイントを抑えておくとさらに効果的です。
出品ページの内容や取引メッセージのやり取りは、スクリーンショットとして保存しましょう。相手との会話内容や出品時の商品説明、取引条件などが記録された画面は、運営会社や警察への相談時に有効です。
商品の配送状況を示す追跡番号、配送伝票、決済時の利用履歴やメール通知なども保管しておきます。これらの証拠は、取引の事実を証明する上で不可欠です。また、相手との間にどんな合意があったのかを示す情報としても役立ちます。
できる限り証拠は多い方がいいホ!
証拠をそろえたら、フリマアプリの運営に通報しましょう。どの窓口を使い、何を伝えるべきかを解説します。
各フリマアプリには、ユーザー向けのサポート窓口があります。運営会社に報告することで、問題の取引に対して調査や対応が行われる可能性があります。アプリ内の「取引中の問題を報告する」などの機能から通報を行いましょう。
通報には、取引相手のニックネームや取引ID、メッセージの内容、証拠となる画像などが求められます。正確かつ具体的な情報を提出することで、スムーズな対応が期待できます。通報後は、運営からの返答や指示に従い、追加情報の提出なども丁寧に対応しましょう。
通報後も解決しない場合は、返金や補償制度の利用を検討しましょう。アプリごとの対応方法を確認することが大切です。
フリマアプリには、一定条件を満たすことで補償を受けられる制度があります。たとえば、メルカリでは「メルカリ安心・安全への取り組み」として、偽物や未着トラブルに対する補償が用意されています。各アプリの利用規約やヘルプセンターを確認し、必要な手続きに進みましょう。
ただし、アプリ外での取引や独自の決済方法を利用していた場合などは、補償対象外とされることもあります。その場合は、消費生活センターへの相談や、場合によっては法的措置を視野に入れることも検討が必要です。
すべてのトラブルを解決してくれるわけではないんだホ…

トラブルが深刻な場合は、公的な相談機関の力を借りることが重要です。ここでは、相談先ごとの役割と注意点を紹介します。
詐欺の可能性が高い場合は警察への相談も選択肢に含まれます。どんなケースで、どのように届け出るのかを確認しましょう。
取引相手の悪意が明らかなケースでは、警察に相談することを検討しましょう。商品の未着や音信不通、明らかに虚偽の説明で購入させるなど、被害が明確であれば詐欺罪として立件される可能性があります。
警察に相談する際は、出品ページのスクリーンショット、メッセージ履歴、振込明細や配送伝票など、客観的な証拠が必要です。証拠がそろっていれば、被害の実態を具体的に説明しやすく、対応がスムーズに進みます。
個人では対応が難しい場合、弁護士に相談するのも一つの方法です。相談の目安や活用方法を見ていきましょう。
フリマアプリ上でのトラブルが解決せず、被害額が高額になる場合は、弁護士への相談を検討しましょう。専門家が介入することで、相手との交渉が円滑に進む可能性が高く、法的措置に踏み切る判断材料も得られます。
弁護士に相談する際の費用が不安な場合は、法テラスや自治体の無料法律相談を活用しましょう。初回相談を無料で受けられる場合もあり、具体的な対応策を聞いた上で正式に依頼するかどうかを判断できます。
公的機関である消費者センターは、トラブル解決の強い味方です。相談の流れや連携先について確認しておきましょう。
消費生活センターへは、全国共通の「188(いやや)」に電話をかけることで最寄りの窓口につながります。相談予約後、経緯を説明しやすいように、時系列に整理したメモや証拠資料を用意しておくと効果的です。
消費生活センターは、当事者間の調整やアドバイスを行う第三者機関として機能します。必要に応じて、国民生活センターや法的専門機関と連携しながら、解決をサポートしてくれるのが大きな特徴です。

予防策を知っていても、万が一トラブルが発生したときには冷静な対応が求められます。ここでは正しい対処法を解説します。
トラブルを防ぐには、相手の信頼性を見極めることが重要です。確認すべき評価やプロフィールのポイントを紹介します。
取引前に相手の評価や過去の取引件数を確認しましょう。悪い評価が多い相手との取引は避け、信頼できる相手か見極めることが重要です。極端に低い評価ばかりだった場合は、本当に取引をしてよいのかどうか慎重に判断しましょう。
説明が不自然、内容が少ないプロフィールは要注意です。記載内容に一貫性があるかや、過去の出品状況を見て判断しましょう。また、プロフィールや商品説明の文章が不自然であれば重ねて注意が必要です。
怪しい相手とは最初から取引しないのが安全だホ!
安全に取引を進めるには、やり取りや支払いの方法に注意が必要です。詐欺を避けるための具体的な対策を見ていきましょう。
LINEやメール、銀行振込などアプリ外での取引は詐欺の温床です。トラブル時の補償が受けられないため、やり取りは必ずアプリ内で行いましょう。
発送後は追跡番号で確認し、届いたらすぐに中身をチェックしましょう。受取評価は、商品に問題がないことを確認してから行うのが基本です。商品到着後は速やかに中身を確認し、問題があれば評価前に運営へ報告することでトラブルを回避できます。
到着から時間が経つと詐欺相手の特定が難しくなることも
万が一に備えて、日頃から記録の保存や補償制度の確認をしておくことで、トラブル発生時に落ち着いて対応できます。
取引の記録はこまめにスクリーンショットで保存しておきましょう。メッセージや取引履歴が、万が一トラブルに発展した際には大きな証拠になります。取引内容やメッセージ、出品情報は定期的に保存しておくことを覚えておくと安心です。
フリマアプリごとに異なる補償制度や問い合わせ方法を確認し、いざというときに備えておくことが大切です。利用しているアプリが提供する補償制度や問い合わせ窓口を確認し、トラブル発生時に備えておくことが重要です。
「詐欺に遭うわけない」という油断が命取りだホ!

フリマ詐欺に対しては、正しい知識と冷静な対応が大切です。対処法と予防策をあらためて整理しておきましょう。
フリマ詐欺に遭った場合は、まず落ち着いて証拠を保存し、アプリの運営に通報しましょう。それでも解決しない場合は、警察や消費者センター、弁護士などの第三者機関に相談することが重要です。対処の流れを理解しておくことで、被害拡大を防ぎやすくなります。
信頼できる相手とのみ取引をする・常にやり取りを残しておく・アプリ内での対応を意識する、など、日頃から詐欺への備えを整えておきましょう。評価確認・証拠保存・アプリ内対応の徹底が、詐欺リスクを下げるカギです。
こちらの記事もおすすめ!
Category記事カテゴリー
Ranking人気の記事
About
ふくろう情報局とは?
⽇常⽣活や仕事で直⾯しがちなトラブルの解決⽅法や対策を、弁護⼠ねっとのマスコットキャラクターであるふくろうとともに楽しく学べるコンテンツ。法律に詳しくない⼈も理解できる記事づくりを⽬指しています。その他にも、掲載弁護⼠へのインタビュー記事なども随時更新!弁護⼠選びの参考にしてみてください。