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Lawyers Column

2024.12.04

マイナ保険証を受け取りましょう

早速対応していこう

2024年12月2日以降、従来の健康保険証の新規発行ができなくなります。2021年10月から始まったマイナ保険証への切替が本格的になっているので、マイナ保険証の活用を検討してみてください。

「マイナ保険証の使い方がわからない。」「マイナンバーカードを持っているがどうすればいいのかわからない。」と難しく考えている方もいらっしゃるかと思います。
今回は、マイナ保険証のメリット、使い方、作成方法、デメリット、資格確認書の順で紹介していきます。

病院に行く前に要チェックだホ!

12月から本格始動する?マイナ保険証とは

病院や薬局の窓口で「マイナ保険証・マイナンバーカードはお持ちですか?」と聞かれることが増えたのではないでしょうか? マイナ保険証のメリットと使い方をご存じですか?
思っているよりも便利で簡単に使用可能です。

マイナ保険証のメリットは?

マイナ保険証を活用することで「患者さん」はもちろん、「医療機関」にもメリットがあります。それぞれの目線からどのようなメリットがあるのかご紹介します。

何ができるようになるんだろう…?

患者さんのメリット

患者さんにとってのメリットで主なものは3つあります。

1つ目は「過去の情報から良い医療を受けられる」可能性が高くなります。なかなか症状が改善しないから別の病院に行かれる場合やお薬手帳を持ち歩かない場合に役立ちます。「病院を変えたら、以前使って効果のなかった薬が処方された」「薬の重複、禁忌(使ってはいけない)薬が処方されていた」といった経験がある方もいらっしゃるかと思います。どんな治療をしているのか。なんの薬を飲んでいるのか。口頭で伝えるのが難しい場合に診療データを参照することができるので、治療や併用薬確認に非常に有用です。

過去に飲んでいた薬が分かるのは便利だホ!

2つ目は「高額療養費の手続きが不要」になります。マイナ保険証を利用していれば「限度額適用認定証」がなくても限度額を超える支払いが必要ありません。事前に「限度額適用認定証」の申請や窓口での全額支払いが必要なくなるため、手間が減ります。

3つ目は「医療費控除が簡単に」なることです。確定申告で医療費控除を受ける方もいらっしゃるかと思います。マイナ保険証を利用していれば、医療費の領収書の管理・保管の必要がありません。マイナポータルからe-Taxに連携することで自動入力され、医療費控除申請が簡単になります。

領収書だらけになるのを避けられるホね!

医療機関のメリット

医療機関のメリットは「医療情報を共有することができる」ことです。今までは口頭にて過去・現在の治療について確認する必要がありました。

特に、薬局ではお薬手帳を活用することで、飲み合わせ(併用)に問題がないかチェックし、必要に応じて処方医に問い合わせを行うことがあります。お薬手帳を持っていない方で「飲んでる薬についてわからない」と名前も服用目的も把握されていない場合があり困ってしまうこともあります。

マイナ保険証による情報共有があればそのような手間も削減することが可能となります。

どうやって使うの?

基本的に保険診療を行う医療機関であれば、マイナ保険証を使用することができます。受付に顔認証付きカードリーダーが置いてある医療機関が増えており、目にしたことがある方もいらっしゃるかと思います。

操作は非常に簡単で、はじめに、顔認証付きカードリーダーにマイナンバーカードを置いて読み取らせます。

その後、「顔認証」又は「暗証番号」にて本人確認を行い、医療情報の共有についての同意画面が表示されるので、「同意する」「同意しない」を選択し終了となります。

「同意しない」を選択された場合は、医療機関側で過去の医療情報の確認が行えないため「同意する」ことをオススメしています。
顔認証付きカードリーダーで顔認証がうまくできず、暗証番号もわからない場合には、職員が目視で確認する本人確認も可能です。

けっこう簡単だホ!

マイナンバーカードを健康保険証にする方法は?

マイナンバーカードを作成して使っていなかった方にとって「急に保険証として使用できるの?」といった疑問・心配があるかと思います。

初めてマイナンバーカードを健康保険証として利用する場合も非常に簡単に登録することができます。

登録はどこでできる?

マイナンバーカードをお持ちの場合、健康保険証として登録する場合は「医療機関窓口」「マイナポータル(インターネット)」「セブン銀行ATM」の3通りあります。マイナンバーカードをお持ちでない方は、マイナンバーカードの作成が必要となります。

「医療機関窓口」での登録は「顔認証付きカードリーダー」にて行います。受付・登録作業が1度でできます。前項で記載した「使い方」の最後に『マイナンバーカードを保険証として利用するためには登録が必要です』と表示されますので内容を確認し、「同意して次へ進む」を選択いただければ操作は完了です。

「マイナポータル(インターネット)」にて健康保険証を登録するにはスマートフォンやパソコン(ICカードリーダー付き)が必要となります。マイナポータルのアプリもしくはサイトより「健康保険証利用の申込」を選択し、利用規約の確認等の確認を行い、最後に「暗証番号の入力」と「マイナンバーカードの読み取り」を行い作業は終了です。

「セブン銀行ATM」での登録は「マイナンバーカード」と「暗証番号」の準備ができていれば登録ができます。セブン銀行ATMの画面を「各種お手続き」→「マイナンバーカードの健康保険証利用の申込み」→「利用規約を確認し同意」→「マイナンバーカードの挿入」→「暗証番号(4桁)の入力」と簡単に申込完了となります。

セブンイレブンで登録できるのは便利だホね!

登録にかかる時間は?

登録にかかる操作はいずれも「数分」で終了します。基本的に即日反映されますが、「マイナポータル」からの登録では数日かかる可能性があります。

マイナンバーカードをお持ちの方は医療機関の顔認証付きカードリーダーでその場で数分で登録できるので、医療機関窓口での登録がオススメです。

本人がいなくても登録できる?

マイナ保険証での本人確認は「顔認証」もしくは「暗証番号(4桁)」が必要となります。お子さんや高齢者等で顔認証付きカードリーダーの操作ができない場合には親等の代理人がマイナンバーカードを使用し、暗証番号を入力することで本人確認を行うことができます。

マイナ保険証のデメリットは?

メリットについて説明しましたが、デメリット・不便な点がマイナ保険証にも存在します。それは「個人情報の保護」の観点です。

「暗証番号(4桁)」が分かってしまえば不正利用されてしまう可能性があります。マイナ保険証を使用される方も、情報漏洩を防ぐために、カード・暗証番号の取り扱いに注意が必要となります。

健康保険証は使えなくなる?

「健康保険証は今後使えなくなる。」「新規発行されなくなる。」と聞いたことがある方もいらっしゃるかと思います。「ギリギリまで保険証を使用したい」「マイナンバーカード以外に手段はないのか」実際に薬局で質問された内容です。

保険証がいつまで使用可能なのか、お手元に健康保険証をご準備いただき、以下ご確認してみてください。

健康保険証はいつから使えない?

2024年12月2日以降から、健康保険証は新たに発行されなくなります。12月2日から急に使えなくなる訳ではありませんのでご安心ください。現在お手持ちの健康保険証の「有効期限まで」は使用可能ですのでご安心ください。

また、有効期限の記載がない保険証をお持ちの方に関しては2024年12月2日から最長1年間は使用可能です。ですが、紛失してしまった場合には「再発行されません」のでご注意ください。代わりに「マイナ保険証」もしくは「資格確認書」を使用することで、今まで通りの窓口負担で医療を受けることが可能となります。

保険証の有効期限に要注意だホ!

「資格確認書」ってなに?

1点注意いただきたいのが、すでに保険組合から届いている「資格情報のお知らせ」という書類は「資格確認書」とは別物です。

マイナンバーカードには保険者番号等は記載されておらず、マイナポータルにアクセスしないと情報確認することができません。アクセスできない場合でも、簡単に情報を確認できるように、「資格情報のお知らせ」がマイナンバーカードを持っているかどうかによらず全員に交付されています。

健康保険証の代わりとなる「資格確認書」はマイナンバーカードをお持ちでない方に、12月2日以降に順次交付される予定となっています。

医療機関の窓口で提示することで、今まで通りの窓口負担で医療を受けることが可能です。「資格確認書」は現行の健康保険証の有効期限がきれる前に無償で申請によらず交付される予定ですので、申請は不要となります。原則、健康保険証の有効期限が切れるまでにはお手元に届くようになっています。

マイナ保険証を使用している場合には「資格確認書」を受け取ることができないと思っている方もいますが、マイナンバーカードでの受診等が困難な方(高齢者、障害者等)は申請により「資格確認書」を無償で受け取ることが可能です。

まとめ

今回はマイナ保険証のメリット、使い方、作成方法、デメリット、資格確認書の順で紹介しました。マイナ保険証は作成するだけでは不十分です。

マイナ保険証には患者さんにはもちろん、医療従事者にもメリットがあります。ムダのないより良い医療実現のためにも、マイナ保険証を活用して医療情報の共有に同意してみてください。「災害時にマイナ保険証が役立つ。」と耳にしたことがあるかと思いますが、
「複数のクリニックに通っている」
「引っ越しでかかりつけ医が変わる」
「旅行先で受診する」
など様々な状況で役立つのがマイナ保険証です。余裕のあるタイミングで「マイナ保険証」を作成し、1度使ってみてください。

一方、マイナ保険証は「マイナンバーカード」と「暗証番号」があれば誰でも使用可能です。くれぐれもマイナンバーカードと暗証番号を記載した様子を一緒にしないように注意してください。

また、マイナ保険証を持っていても「資格確認書」を作成することができます。マイナンバーカードを使えるか心配なご家族がいる方は申請・使用を検討してみてはいかがでしょうか。

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トリス(薬剤師T)

薬局で知りたい・聞きたい情報を発信中

元MR、現在は調剤薬局薬剤師とWebライター
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